日々の気付きと時々、振り返り

しがないセールスエンジニアが日々考えてることをまとめたもの。

任せられる人材を選ぶこと

CCC社長の記事を読みながら「なるほど!任せられる人材という考え方があるのか」と膝打ちしたので書いてみます。

僕がいっさい図面を見ないから、代官山 蔦屋書店ができた:日経ビジネスオンライン

増田さんの経営スタイル

CCC社長の増田さんは経営とはコンセプトを創り、伝え、任せることだと言います。CCCはTSUTAYAを経営していることで有名ですが、そのTSUTAYAの中でも特に有名なのが代官山の蔦屋書店です。僕も先日行って来ましたが、代官山の一角に悠然とした空間が突如広がり、得も言えぬ深みのある空間が幾重にも張り巡らされ、気づくと蔦屋書店の織り成す世界に没頭してしまう素晴らしい場所でした。

 

この蔦屋書店を造る際に増田さんは設計図面を見たことがなかったと言います。増田さんは設計図面を作る前の段階、コンセプトを創り伝える部分のみを建築家と共に行い、その後は任せてしまったとのことです。これが経営の要諦だと。 

 

任せること

個人的な話で恐縮ですが、僕も自分の身の回りのものは基本的に自分で選びません。買い物に行く時には予算と方向性を伝えてお店の人に選んでもらいます。例えば、3000円くらいでビジネスシーンにも使えるような書きやすいペンが欲しい、ということを文具店の人に伝えて候補を出してもらった上でその中から選びます。この背景には人目につくものは他人の客観的の判断が必要なこと、そして、プロは自分の何十倍もその分野に精通していることがあります。

 

ただ、この方法には本当にベストな候補を店の人が出してくれるのか、という問題があります。店員からすれば本質的には僕に良くする理由はないわけですし、自分の利益を考えれば高価なものを進める可能性もあります。また、店の人の中でも情報量や判断能力に差はあるでしょう。ここで大切なことが「任せられる人材を選ぶこと」です。

 

任せられる人材を選ぶこと

増田さんの話で言えば、僕もコンセプトや条件を伝えて任せることはしていましたが、誰に任せるのかということはあまり考えられていませんでした。「◯◯というブランドの店員さん」くらいにしか考えられておらず、◯◯というブランドの△△店の□□さん」というレベルまで絞り込めていませんでした。例えば鞄の場合、誰なら自分の理想の鞄を毎度提案してくれるのか、そして、その人はどこで出会えるのかということをもっと考える必要があったと思います。

 

そして、これは確かに経営に通じるなと思いました。企業は人を優秀かという軸で判断しがちだと思いますが、その判断軸とは別に、この人に仕事を任せられるかという判断軸が大切だと考えています。能力、知識、価値観、関係性。それらを総合的に捉えて仲間を選び、思い切って任せた後は自分の仕事に注力する。この「任せられるかどうか」という軸が非常に大切です。そして、任せられる人を選ぶには想像以上にコストをかけた方がいいものだと思いました。

 

最後に、

これは完全に余談になるんですが、今回の記事は蔦屋書店に行った翌日にGunosyが提案してくれたものです。この提案精度には本当に驚きました。「任せられる」レベルなのかもしれません。

そんな感じですね。

 

ではでは。